文化財紹介
【25番】 白衣観音図
【右】一幅 絹本墨画 93.0×38.0cm 室町時代
【左】一幅 絹本墨画 95.8×44.8cm 室町時代
【右】一幅 絹本墨画 93.0×38.0cm 室町時代
【左】一幅 絹本墨画 95.8×44.8cm 室町時代

【右】
背景には滝の落ちる山を配し、白波の洗う岩座の上の観音は片膝を立ててくつろいだ姿勢で視線を下方に落としています。視線の先の波間からは衆生を擁護する 護法神とされる龍が頭をもたげます。中国から舶載せれた原画の写しと考えられ、室町時代の中期を下らない時期の作例といえます。
【左】
補陀落山中で結跏趺坐した厳格な姿を示す正面向きの白衣観音です。礼拝用の尊像的性格を遺した作例といえます。衣紋線、波や岩の描線はゆったりと伸びやかですが、形式化も認められ、室町時代後期の作例と考えられます。